和室の雰囲気を作り上げる大きなポイントの一つが襖です。面積も大きいため、どのような襖を使うかというだけで、和室全体の雰囲気が変化します。汚れたままの襖では、部屋全体の印象を悪くしてしまうこともあります。日頃のお手入れ方法や破れたときの対処法をご紹介します。
襖の日常的なお手入れ方法は?
襖に特別なお手入れをしていないという方もいらっしゃるかもしれません。しかし、襖もほかの家具と同じように、日常の汚れが付いてしまうものです。普段部屋をお掃除するタイミングで、襖も一緒にお手入れしておくと良いでしょう。
襖本体(襖紙)のお手入れ
日常の汚れ落としには、はたきや柔らかいブラシでなでるように襖についてほこりを払い落すことをおすすめします。襖は基本的に「紙製品」ですので、水拭きや洗剤の付着でシミができてしまうことがあり、注意が必要です。
引き手部分のお手入れ
引き手の部分は汚れていないように見えても、開け閉めの回数が増えれば増えるほど手あかが付いてしまいます。手あか汚れには、柔らかい消しゴムを使うのがおすすめです。汚れを見つけたら、優しくこすって取っておきましょう。
敷居のお手入れ
襖のレールのような部分を「敷居」といいます。敷居はほこりがたまりやすい部分です。敷居にたまったほこりは、細いノズルを付た掃除機でほこりを吸い取るのが一般的。掃除機で取り切れない細かな汚れは、ゴム手袋をはめてなでるようにすると取りやすくなります。
襖に汚れや破れができてしまったときは?
襖紙に小さな汚れが付いてしまったときには、引き手と同じように柔らかい消しゴムを使って落とします。襖はデリケートな紙製品ですので、強くこすると破けてしまう可能性があります。消しゴムを使うときには、強くこすらず押し当てるようにすることがポイントです。
大きな汚れや、濃く目立つ汚れが付いてしまった場合や襖紙が破れてしまった場合には、次の張り替えまでの応急処置として、補修用の襖紙を貼り付けておくのも一つの手です。
襖紙を長持ちさせるには?
新しく貼ったきれいな襖紙は、少しでも長く良い状態で使いたいもの。襖紙は、吸湿性が良く和室をカラリとさせてくれますが、吸い込んだ水分を放置していると、カビや傷みの原因になってしまいます。
定期的に襖が吸い込んだ水分を発散できるように、部屋を開放して風を通すことをおすすめします。普段、部屋の襖を閉めることがないからと、襖を開けて重ねたままにしておくのも要注意です。重ねたまま放置していると、重ねている部分に水分がたまり、カビが生える可能性があります。また、襖の反りや偏った日焼けの原因にもなりかねません。
大きな破れや焼けは張り替えがおすすめ
襖紙に大きな破れができてしまったときや、経年劣化により襖紙が日に焼けて変色してしまった場合は、襖紙の張り替えが必要です。
襖紙の張り替えは、ホームセンターやインターネット通販などで資材を購入してDIYで行うか、業者に依頼するかのどちらかになります。一般的に業者の作業の場合は、専用の糊を使ってシワにならないように張り替えますが、糊での貼り付けはテクニックが必要となります。
DIYの場合はシール式やアイロン接着での張り替えが主流ですが、プロのように紙の浮きやシワがでないように仕上げるのはとても難しい作業です。長くきれいな状態で使いたい場合は、プロへ依頼するほうが安心です。
襖の張替はなぜ難しいの?
襖の張替が難しいとされるのは、襖の下地がどのような構造か、どのような素材が使用されているかによって、襖紙の貼り方が異なるためです。中でも、板や組子下地の場合は糊の付け方が特殊なので、DIYでは難易度が上がってしまいます。
襖の張り替えの目安は?
大きな破れはないけれど、全体に色がくすんで見えるという場合や、部分的に剥がれてくるケースがあります。いわゆる「寿命」というものです。襖の張り替えの目安は、4~10年程度が一般的。新年を迎える前や、冠婚葬祭などで自宅に大切なお客様を招く予定があるときなどに、襖の張り替えを検討する人が多くいます。
襖を張り替えるときのポイントは?
襖を張り替えるときに一番大きなポイントとなるのは、襖紙の選択です。一口に「襖紙」といってもさまざまな種類があり、迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。業者に依頼する場合は、業者が持参した襖紙の見本帳を見ながら、予算や用途、好みに合ったものを選びます。張り替え時のポイントをご紹介します。
襖紙は違いを知って選ぶ
襖紙には紙質によってグレードがあり、そのグレードと加飾の方法でさまざまな種類に分かれます。「どのような場所に使うのか」という点も襖紙を選ぶときのポイントになります。一般的な和室用の襖紙だけでなく、床の間や仏間などに適したものや、屏風や衝立用に作られている専門的なものもあります。
信頼できる業者を選ぶ
襖の張り替えの依頼は、襖や障子の張り替えを専門の業者以外にも、内装リフォーム業者やホームセンターなどで依頼できます。専門業者の場合は、自社で張り替えをしているところが大半ですが、内装リフォーム業者やホームセンターなどに依頼する場合は、作業を別の業者へ依頼していることもあります。
襖を糊で張り替える場合には、水と糊が乾くまで3~4日かかるため、納期を急いでいる場合は特に自社で作業を行う専門業者へ依頼するほうが。ほかにも価格や技術、サービス面など、さまざまな面をチェックして信頼できる業者を選ぶことをおすすめします。
まとめ
和室の印象を大きく左右する襖の存在。日々きちんとお手入れしておくことで、汚れやほこりなどに気が付きやすくなります。襖のひどい汚れや破れ、ヤケには、襖絵の張り替えがおすすめです。「株式会社山田畳襖店」では、1枚から喜んで張り替えさせていただきます。襖の張り替えの見積もりも無料で、複数依頼で割引サービスもございます。お気軽にご利用ください。